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校長コラム

令和5年度 校長コラム1

投稿日2023/8/2

【1学期始業式講話から】

久しぶりに皆さんの顔を見て話すことができうれしく思います。

昨日入学式があり新しい仲間が入学してきました。とにかく、先輩として思いやりをもって接してください。

年度初めで新入生もいますので、本校の教育方針をもう一度確認したいと思います。本校は、校訓として「若き日に、豊かに知性を磨き 美しく心情を養い 逞しく身体を鍛えよ」教室にも掲げてありますね。これは教育の本質です。その具体的な教育方針として、3本柱「学習活動」「部活動」「体験活動(教養)」にまとめています。そして、これらが校章にもなっていて、昇降口に大きく掲げてある「武」という漢字、その「武」の精神性に裏打ちされていることが大切です。「武」は武士道の武です。相手を思いやったり、決めたことは守ったりという精神をもとに各分野で頑張るということです。

本校は、「武」の精神性を書いた「武士道」の著者、新渡戸稲造と縁があります。中学校の語学研修のカナダバンクーバーは、新渡戸稲造が亡くなった場所ですし、高校の修学旅行先の台湾では新渡戸は台湾糖業の父と言われていました。

そういうことですから、弱いものをいじめるなどの行為、他人へ迷惑をかける等は厳罰です。

 そして、この3本柱のバランスを考えながら、この1年どこかに打ち込み成長した姿を見せてほしいと思います。

 これから、本校の各活動について話をします。

 まず「学習活動」ですが、本校生の75%以上が大学、短大のへ進学します。他に大体20%は専門学校、そのうち1/3は医療系です。就職は、10人前後の学校です。

 昨年度の大学進学状況は、5教科7科目の共通テストを受けての国立大学受験が増えました。また、私立のいわゆる早慶上智、理解大やGマーチと呼ばれる学校への合格者も40名程度と安定して増えてきました。東京理科大は今年10人が合格しました。それ以外にも、日大、東洋大、文教大、獨協大、千葉工大、麗澤大学などに多くの生徒が、特選コース、進学コースを問わず合格しています。 

この数年、特徴的なのは従来と違い指定校を利用せず一般受験、総合型選抜(昔の公募推薦、AO)などを利用しての受験者が増えたことです。結果的に必ずしも指定校を使わなくても、合格結果はあまり変わらなかったことから、今年以降もなるべく一般や総合型選抜で受験するように学校として取り組んでいます。目標高くチャレンジする生徒が増えたことはうれしいことです。

 大学受験のサポートとして本校は、新たに予備校構想をスタートします。1,2年対象に月曜日、木曜日7時間目に予備校の授業を導入しています。また、SSKと呼ばれる放課後の補習も多く用意しています。

 「部活動」については、約80%弱の生徒が参加しています。部活動の実績で大学から招待される生徒も毎年います。また、そこまで行かなくても自分なりの目標で頑張ることは価値があります。何かに打ち込み、自分の技術、明るくへこたれない精神力を高めることは将来に向けて大いに必要なことです。ありがたいことに部活動の生徒は挨拶もよくしてくれます。

 私も経験がありますが、部活動で共に頑張った仲間は、クラスの仲間と比べいくつになっても関係が風化しません。

 「体験活動・教養活動」として本校の教育プロジェクトが2つあります。根本は当面飯が食える職業として学校を挙げて推進しています。それは、「教員養成」と「メディカル(医療系)」プロジェクトです。本校から多くの生徒が教員になってもらいたい。そのために教員養成のための研修や土曜日の小学校での授業支援ボランティアなど行っています。毎年30人以上がこのプロジェクトに参加しています。

メディカルプロジェクトは、1年次に「医療人とは・・・」の講義、2年次は実際の体験インターン(地元キッコーマン病院等での研修)、3年次は実際の入学への準備、論文、面接等の指導です。毎年3学年合わせて70人程度います。

これに今年から、情報クリエーターを目指す、「ICT未来創造プロジェクト」も立ち上げます。ICT関係はすそ野も広く、今後ますます発展し、人材が足りないくらいの業界です。興味がある人は是非参加してください。

 また、本校は体験活動として国際理解教育、国際交流にも力を注いでいます。オーストラリア、中国、台湾、カナダと姉妹校友好校があり、積極的な交流活動が行われています。夏季オーストラリア研修には11日と3カ月の研修がありますが、今年はコロナの影響で、オーストラリアの姉妹校の準備が整わず、3か月研修は取りやめ、11日のみクイーンズランド州の別の学校でホームステイ研修を行う予定です。すぐに案内がありますので検討してください。他にも中国北京への研修も企画されています。

本校は、ダイバーシティ(多様性)の学校でもあります。様々な目的の生徒が入学しているのが特徴です。外国籍、帰国子女、海外からの生徒も在籍しています。

また、本校は、教養教育=リベラルアーツにも力を入れています。教養講座として、「気象予報士」「中国語」「手話」「入門野田学」を放課後に行っています。部活動に参加せず、補習と教養講座を渡り歩く生徒もいます。これもまた案内があります。

「ブラジルで蝶が羽ばたくとテキサスで竜巻が起こる」という、日本で言う「風が吹けば桶屋が儲かる」的な意味で、「バラフライエフェクト(効果)」という言葉があります。NHKの番組のサブタイトルにもなっていますが、経験するほんのわずかなことでも、将来大きな結果につながることがあるということです。ぜひ本校で多くのことにチャレンジし体験してください。 

今年度もいよいよ始まりました。コロナも完全には収まったわけではありません。国、県、学校からの方針をよく理解して、西武台千葉生らしく明るく、挨拶良く今年も頑張りましょう。